ファクタリングとは、売掛債権(売掛金)をファクタリング会社等に譲渡することで、早期の資金調達、支払サイトによる信用リスクの軽減を図る金融サービスです。
売掛金債権の利用促進は国の施策として経済産業省中小企業庁に於いても推進されています。
ファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類があります。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングは、利用者(ファクタリングを申し込んだ会社)とファクタリング会社の2社で
完結するファクタリングです。
ファクタリング会社と利用者の間で売掛債権の譲渡が完了した後、利用者の方に振り込まれた売掛債権をファクタリング会社に渡すことになります。
売掛先にはファクタリングを通知しないので、「売掛先の信用を失いたくない」「とにかく早く現金化したい」という場合に最適な方法です。
2社間ファクタリングは社間ファクタリングに比べ、未回収リスクが高いため、手数料が高くなってしまうため、多くのファクタリング会社で手数料が割高に設定されています。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングは、利用者、ファクタリング会社に加え、売掛先(取引先)も関わってくるファクタリングです。
ファクタリングを実行(=売掛債権を譲渡)する前に、売掛先に債権譲渡の通知または承諾を行います。3社間ファクタリングでは売掛金の請求者(回収者)がファクタリング会社へと移ります。
そのため、ファクタリング会社としては未回収となるリスクが低くなり、手数料を抑えることが可能となります。
「少しでも高く売掛金を買い取ってもらいたい」「時間には多少余裕がある」「売掛先の信用を損なわない自信がある」といった場合は3社間ファクタリングがベストでしょう。
取引先への通知が行われるため「売掛先の信用を損なうおそれがある」「現金化に時間がかかることもある」「やや審査が厳しい」というデメリット・リスクもあります。
一番のメリットといえるのが資金調達のスピードです。
銀行の融資や借り入れだと最低2週間はかかりますが、ファクタリングならば最速で即日現金化が可能です。
ファクタリングは「売掛金の売却」であり、借り入れではないので返済の手間や利息が発生しません。
万が一売掛先企業の財務状況が悪くなって倒産した場合もそのリスクはファクタリング業者が請け負ってくれるため支払いの必要はありません。
多くのファクタリング会社は銀行よりはるかに緩く柔軟な審査基準をとっています。重要視されるのは売掛金の内容や売掛先の安定性で、利用会社の状況はそこまで問題になりません。債務超過や税金の滞納があっても問題なくファクタリングを実行することができ、担保や保証人も必要ありません。
通常の借り入れだと、バランスシート(賃借対照表)に負債として記録され、負債を返済するまでの間は信用力が落ちてしまいます。しかしファクタリングであれば売掛債権が消え、未収入金として仕分けされるようになっています。そのため負債には該当せず、決算上も赤字が増えることはありません。
そのため負債には該当せず、決算上も赤字が増えることはありません。