ファクタリングに向いているタイミングはいつ?向いていないケースも解説

事業資金の調達方法は、銀行融資やビジネスローンをはじめさまざまな方法がありますが、ファクタリングはどのようなタイミングで検討すべきなのでしょうか?この記事では、ファクタリングによる資金調達に向いているタイミングと、向いていないケースについて紹介します。


ファクタリングとは資金調達の一種

ファクタリングとは、売掛債権を売却して現金化する資金調達方法です。ファクタリングは大きく2社間ファクタリングと3社間ファクタリングに分けられます。

2社間ファクタリングとは、自社とファクタリング会社で契約する方式です。まず売掛債権を売却して現金を調達。売掛金を回収したら、ファクタリング会社にその売掛金を支払います。

一方、3社間ファクタリングとは自社と取引先、ファクタリング会社の3社で契約する方式です。売掛債権を売却して現金を調達する点は2社間と同様ですが、3社間ファクタリングは売掛金の請求について、ファクタリング会社と取引先が直接やり取りする点が異なります。

2社間ファクタリングは、3社間よりもスピーディに現金化できる反面、手数料が高い傾向があります。3社間ファクタリングは手数料が2社間に比べると割安です。しかし取引先にファクタリングを利用していることを知られるため、資金繰りが厳しいのではないか?などの疑念を持たれる可能性があります。

事業主の資金調達方法としては、銀行融資やビジネスローン、また近年ではクラウドファンディングなどがあるにもかかわらず、ファクタリングによる資金調達を選択する理由はどこにあるのでしょうか?

以下、ファクタリングを利用するタイミングについて解説します。

ファクタリングを利用するタイミング6選

ファクタリングを利用するのは、主に次のようなタイミングです。

  • 銀行融資を断られた
  • 資金が必要にもかかわらず審査に通る見込みがない
  • すぐに資金調達したい
  • 大手からの仕事を獲得した
  • 急な出費がある
  • 売掛先に倒産リスクがあると知ったとき

各ケースについて詳しく解説します。

銀行融資を断られた

銀行融資は審査があるため、業績や財務状況、差し出せる担保などによっては融資を断られる可能性があります。

また開業して間もない時期も、企業としての実績が少なく、信用度も低いことから融資の審査に通りにくいでしょう。

ファクタリングも審査がありますが、ファクタリングでは依頼者よりも売掛債権の信用力が重視されます。したがって銀行融資を断られても、ファクタリングなら取引先に信用力があれば審査に通過できる可能性があります。

資金が必要にもかかわらず審査に通る見込みがない

次のような場合、そもそも銀行融資の審査に通る可能性は極めて低いでしょう。

  • 赤字が続いている
  • 債務超過に陥っている
  • 税金や社会保険料を滞納している

このようなときは銀行融資の審査に時間を費やすより、最初からファクタリングの審査を受けたほうが良いでしょう。

ファクタリングなら、上記のようなケースでも審査に通る可能性があります。

すぐに資金調達したい

銀行融資や制度融資、助成金・補助金を活用して資金調達することもできますが、必要書類も多いうえに、審査に時間がかかります。ビジネスローンは比較的すぐに資金調達ができますが、融資額が大きくなれば必要書類も増えて、審査に時間がかかる傾向があります。

【審査に要する時間の目安】

  • 銀行融資…数週間~1ヶ月以上
  • 助成金・補助金…2~3ヶ月
  • 制度融資…2~3ヶ月
  • ビジネスローン…最短即日~2週間

ファクタリングなら金額が大きくても最短即日~数日で審査が終わり、買い取りの可否が決まります。またファクタリングは、自社とファクタリング会社の2社で契約する2社間のほうが、取引先が入らないぶん3社間よりもスピーディな資金調達が可能です。

大手からの仕事を獲得した

上場企業などの大手から業務を受注すると、改めて設備投資が必要になる可能性があります。さらに大手企業は売掛金が支払われるまで時間がかかる傾向があり、運転資金がショートしてしまいがちです。

ファクタリングは売掛金が入金される前に資金調達ができるため、運転資金のショートを防げます。大手企業の売掛債権であれば、安い手数料で買い取ってもらえる可能性が高いうえ、審査に通る可能性が高いでしょう。

急な出費がある

自社の商品で取引先に迷惑をかけてしまったときなど、事業を営んでいると急な出費が生じる場合もあるでしょう。

このような場合も必要書類が少なく、スピーディに資金調達ができるファクタリングが便利です。

売掛先に倒産リスクがあると知ったとき

ファクタリングは、ノンリコース(償還請求権)の契約が基本です。ノンリコースとは、取引先(売掛先)が倒産などで貸し倒れとなったときの回収不能リスクを、ファクタリング会社が負うという契約形態です。

つまりノンリコースであれば、売掛債権を売却して現金化した後に、売掛金が回収できなくなった場合でも依頼者が支払う必要がありません。

ファクタリングは売掛先に倒産リスクがあるときの、リスクヘッジになります。ファクタリングの手数料を負担したとしても、売掛金が回収不能でゼロになるよりもはるかにリスクは抑えられるでしょう。

なお売掛債権が回収不能な場合、依頼主に請求されるウィズリコース(償還請求権あり)の契約もあります。ウィズリコース契約は違法業者がかかわっている可能性もあるため、契約を締結する前に内容を十分確認しましょう。

ファクタリングが向いていないタイミング

ファクタリングが向いていないタイミングは以下の通りです。

  • 多額の資金調達が必要なとき
  • 売掛金の入金日が近い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

多額の資金調達が必要なとき

ファクタリングで資金調達ができるのは、手持ちの売掛債権を合計した金額に限られます。実際には手数料が差し引かれて買取代金が支払われるため、手持ちの売掛債権よりも少なくなるでしょう。

したがって多額の資金調達をしたいときに、ファクタリングは向いていません。ただし必要資金の一部だけファクタリングを活用するという方法も考えられます。

売掛金の入金日が近い

入金日が近い売掛債権ほどファクタリング会社からの評価が高いため、手数料を安くしてもらえる、審査に有利など好条件で利用できる可能性があります。

しかし利用者にとってみれば、売掛債権の入金日が近くなるほどファクタリングを利用するメリットは少なくなっていきます。

わざわざ手数料を負担してファクタリングを利用するよりも、取引先に入金日を早めてもらえばすむ話かもしれません。

まとめ

ファクタリングは売掛債権を売却する資金調達方法なので、依頼した会社の信用よりも、取引先の信用が重視されます。そのため銀行融資を断られた、あるいは審査に通る見込みがないときでもファクタリングなら資金調達できる可能性があります。

また手軽に資金調達したいときや、スピーディに資金調達したいときもファクタリングは向いています

ファクタリング福岡の手数料は業界最安水準の1.5%~、買取代金の振り込みまで最短3時間で完了します。

九州7県(福岡県・佐賀県・長崎県・大分県・熊本県・宮崎県・長崎県)の他、中国5県(山口県・広島県・岡山県・島根県・鳥取県)、四国(高知県・徳島県・香川県・愛媛県)など西日本を中心に対応しています。該当地域でファクタリングによる資金調達を希望する方は、「ファクタリング福岡」へご相談ください。


1975年4月5日生まれ
1998年立教大学法学部法学科卒業
株式会社菱食(現三菱食品株式会社)に勤務
生命保険会社、損害保険会社を経てファイナンシャルプランナーとして活動中。

保有資格:FPの最上級資格CFP資格保有者
(CFPライセンス番号:90260739

所属団体:日本FP協会
WEBサイト;https://fp-kane.com/